国連気候変動枠組み条約第16回締結国会議(COP16)開幕

29日地球温暖化対策を話し合う国連気候変動枠組み条約締結国会議(COP16)がメキシコではじまった。
2012年に期限を迎える京都議定書後の温暖化ガス抑制策を取りまとめることを目指しているが、その合意は極めて困難のようだ。

温暖化ガスの排出抑制を先進国各国に義務付けた京都議定書は温暖化ガスの大量排出国であるアメリカが批准していないこと、そして現在最大の排出国でもある中国が削減義務を負わないことが度々問題点として上げられてきた。
そして「ポスト京都議定書」も米・中が排出抑制義務を負うかどうかが一つの焦点になっている。
温暖化ガス削減の話となると米国と中国はいずれも排出抑制義務を拒絶する温暖化ガス排出大国として一緒に括られることが多い。

しかし同じ大国とはいえ、抱える人口や過去からのCO2排出の累積量を考慮すれば米・中二つの国は事情が全く異なる。
(参考:社会実情データ図録 http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/4180.html
アメリカは産業革命以降今日まで最もたくさんのCO2を排出してきた国であり、現在一人当たりの排出量も日本人のそれの2倍という多さである。
逆に中国は人口が多いとはいえ歴史的には化石資源の累積消費量が少なく、一人当たりのCO2排出量も日本人の半分程度である。

道義的には、過去から現在に渡って地球温暖化の原因とされる化石燃料をより多量に使ってきた国が責められるべきである。
また貧しい人に対し化石燃料の使用の抑制を要求したところで、期待できる削減幅は僅かだろう。もともと絶対的使用量が少ないのだから。

地球温暖化の大半の責任は先進国の側にある。温暖化ガスの抑制ため犠牲を払う新たな一員となるべきはアメリカ一国ではないだろうか。

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