海上自衛隊潜水艦耐用年数延長で20隻超体制

防衛省が中国海軍に対抗して、海上自衛隊の潜水艦を現在の16隻体制から22隻くらいに増強する方針だ。
今までは毎年1隻就役させ、16~18年の耐用年数の間使用した後退役というサイクルで16隻を維持してきた。
今後は5年程度延長して使用し、運用する潜水艦の総数を増やすらしい。

要は、古くなって廃棄していた艦船を数年余計に使うと言うことだ。
防衛費が増やせないのが根本原因であるから防衛省だけを責める訳には行かない。

しかし本来の耐用年数を過ぎて使用するというは、大げさかもしれないが潜水艦の乗組員を事故の危険に晒すことに他ならない。
潜水艦の最悪の事故は、想像するにおぞましい。
それとも民主主義の政治というのは問題が露呈してからしか予算が増えないと諦めるしかないのか。

そして潜水艦増加に伴い、当然必要な乗組員も増やさなければならない。潜水艦という窮屈で居心地の悪い場所での任務が務まるなら、きっと別の劣悪な条件下でも役に立つ人材であるに違いない。はっきり言えば勿体無い。よりによってそんな彼らを本来なら廃棄していた艦船で働かせるとはやりきれない。

事故や相手から攻撃に対し脆弱な点で共通する偵察機は無人化されたものの導入が計画されている。
潜水艦も同様に無人化の開発と配備を急ぐべきではなかろうか。

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海上自衛隊潜水艦耐用年数延長で20隻超体制 への2件のフィードバック

  1. 匿名 のコメント:

    ちょっと違和感がありました。
    製造技術を維持するために、毎年一隻新造していると聞いています。
    そうなると、16隻体制だと、16年で、まだ使えるものを退役させていることになり、使えなくなったものを無理に延長させているのではないように思います。他国では、30年位は使っているようです。
    閉ざされた空間で長時間過ごすということでにストレスを感じにくい人達が、潜水艦乗りには向いている。必ずしもその他の劣悪な状況にも向いていると言うわけではありません。潜水艦に向いている人を潜水艦に乗せるのが、勿体無いとは思えません。

  2. 佐藤健 のコメント:

    >匿名様
    コメントありがとうございます。
    仰る通り、延長は無理を押しているではないなら良いのですが。

    さて、「劣悪な条件」も「様々」です。潜水艦内での仕事を任されるほど若者でも、「必ずしも他の劣悪な状況」に適性があるとは限りません。
    しかし若手の人材募集に苦しむ企業の採用担当者の場合、彼らのような経歴の若者を所詮「艦内」の人材だからといって、無視(または後回し)するのでしょうか?

    日本国内の若手人材は、少なくなる一方です。また「ドローン」に象徴される自動化は世界で着実に進歩しています。極力、若者を労働市場から吸い上げない様にすべきと思います。

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