自衛隊観閲式

24日自衛隊記念日記念行事「観閲式」が陸上自衛隊朝霞訓練場で実施された。
実施規模人員約3,800名、車両約240両、航空機約60機
「観閲官」として菅首相、「主催者」として北澤防衛相が参加した。

観閲式は自衛隊創立記念行事として毎年陸海空の三自衛隊が持ち回りで実施するが、国家が財政難に直面している中どうしても実施しなければならないことであろうか。

わずか一時間程度の間、自衛隊員、戦車、ミサイル部隊など行進そして航空部隊の編隊飛行が続く。
おそらく前もっての予行練習も入念に行われていただろう。首相をはじめ防衛相その他の政治家そして招待客を集まる当日は警察の警備も大掛かりだ。たくさんの人員とお金を投じているに違いない。

もし自衛隊が国民に見物として人気があるなら、なにもわざわざ(人気の無い)政治家と抱き合わせて行事を開く必要ない。毎回同じ場所で力を入れて行うのも不公平だ。政治家抜きで全国各地の基地での開催だけの方が警備も楽だろうし、地域に偏らず多くの国民が接しやすくなる。

今年の観閲式の開催直前に奄美地方が豪雨に襲われ、死亡者も出す甚大な被害を出した。
自衛隊も災害派遣要請を鹿児島県から受けたが、当初悪天候のためヘリコプターが飛ばせず要請を拒否した。自治体としては悪天候がもとで派遣を要請する羽目になったのだが、自衛隊は期待に添えなかった。

せめて観閲式を中止して、奄美地方の天候が小康状態のときに人員を振り向けることは出来なかったのだろうか。観閲式の企画・実施よりも、迅速に被災地で活躍するこそ自衛隊の存在を知らしめることが出来る。悪天候時の移動手段の確保して、またとない機会を逃さないようにすべきだ。

カテゴリー: 防衛 タグ: , パーマリンク

自衛隊観閲式 への6件のフィードバック

  1. 南野たけし のコメント:

    ううん、おっしゃっていることの意味が全体的によくわかりません。自衛隊は首相の部隊ですから、人気があってもなくても、首相に仕えるという前提で働いている。軍隊・警察とはそういうもの。観閲式をやるのは当然です。

    観閲式は非常に大規模な行事で、諸外国の大使や招待客も集めて日本の権威を見せつける目的もありますから、国体のように全国で持ち回りで、というわけにはいきません。一般人にも隅っこで見学させます。十分に広くて、住宅地から離れていて、交通の便もさほど悪くなくというと、だいたい場所はかぎられてしまいます。

    観閲式を担当する部隊と災害救助部隊は別なので、災害とかけあわせて考えなくていいです。

    ヘリは墜落しやすいので、悪天候の時に飛ばせないのは、天気のせいですね。

  2. 佐藤健 のコメント:

    >南野たけし様

    観閲式、兵士の行進、車両のお披露目、飛行機の編隊飛行…いささか時代遅れのような気がします。外国に向けて日本の権威を見せつける目的というのも、もう観閲式には要らないと思います。

    外国に対しては、兵器の更新に力を振り向けた方がずっと強い影響を与えるのではないでしょうか。軍事の分野は外国政府要人をわざわざ招待しなくても、相手のことを懸命に探る世界ですし。

    国民が自衛隊を見たいという希望が多いなら、少なくとも主権在民という建前ですら一般国民を丁重に招待し、部隊を披露すればいいのです。

    南野さんの御指摘の通り、観閲式に出た部隊の全てが、その頃奄美地方で起きた災害救助に役立てたとは限りませんね。
    しかし自衛隊記念日に因んで全国の基地で観閲式が行われるなか、その一部たりとも人員を救助活動に振り向けられなかったのでしょうか。
    また、災害救助に役に立たない部隊の観閲式への参加経費を復旧活動に付け替えるよう政治的決断は出来ないものでしょうか。

    私が豪雨と洪水に襲われたら、間違いなく観閲式など取りやめて助けに来て欲しいです。
    ヘリが飛べないなら、民間の大型船を借り切ってでも駆けつけて欲しいです。
    南野さんは被災の当事者になっても「観閲式は予定通り」で不満は生じませんか。

  3. 南野たけし のコメント:

    観閲式については、軍と軍隊の行事・意味を恐らくご存じないのと、思想が違うのだと思います。

    自民党時代は、災害が発生したら、最低でも国交大臣が、可能なら首相がその日か翌日に現場を視察していましたが、民主党で視察したケースは1件もありません(断言)。口蹄疫の時は1ヶ月後でしたね(赤松のとき)。

    肉体労働は現場がやるものとはいえ、大臣が・首相が指示を出したということが、重要なのです。市長・県知事より上から指示が出たということで、予算も付くし、人手も多く割くことができる。

    自衛隊を災害救助に使うには、防衛相の指示が必要なんですよ。自衛隊は県知事の部下ではありませんから。それを「絶対にやりません」とがんばるのが民主党。この構造を知っているくせに、それを必死にかばう(報道しない)のが大手マスコミ。

    思い起こせば神戸大震災。当時は社会党政権(村山)。まず自衛隊が派遣されるまでに時間がかかった(社会党が抵抗した)。現場に到着したら、今度は指示が出ない(もちろん社会党)。見るに見かねて現場の指揮官が周辺で作業したら、「勝手に作業した」という理由で左遷。食糧炊き出し部隊が暖かいご飯を配ったら、止めろと指示が出た。冷たいコンビニ弁当を配っている地区から苦情が出たら面倒なので、暖かいご飯を配るのは止めろという意味だった。

    そういえば、口蹄疫のときも自衛隊を派遣するまでに時間がかかり、派遣されたあとも長いこと指示無しで放置されていたという現地報告がありました(隊員を兄弟に持つ地元政治家の報告)。

    旧社会党=現民主党が何をして何をしない政権なのか、多くの方々に気付いていただきたいです。人は言葉ではなく行動で判断するもの。

  4. 佐藤健 のコメント:

    >南野たけし様

    軍隊の意味と問われれば、国の主権を守るために国民の生命・財産を使う組織としか思い浮かびません。私の知識は所詮その程度です。

    私の考える軍隊の意味が正しいなら、私が防衛と同時に災害救助をも自衛隊に求めるというのは矛盾しており、また外道かもしれません。

    しかし国内のとある地方で洪水が発生し、平屋に住む住民が自宅の屋根の上で豪雨に震え、溺れる事に怯えながら救助を待っているその時、全国各地の観閲式開催地の自衛隊員に行進の予行をさせている場合でしょうか。

    孤立した住民を救出するに役立つ隊員は早急に被災地に急行させてほしいし、役に立たない部隊だとしても国民が危険に晒されているときに「ハレの舞台」の準備などして欲しくありません。

    観閲式など後回しでいいではありませんか。

  5. 南野たけし のコメント:

    ですから、災害救助を行うよう指示を出さなかった民主党の大臣が悪いと言っているのですが。自衛隊は指示が出ないと動けないのです。指示を出すべきは大臣です。その大臣が、佐藤さんの希望する仕事をしなかったから、被災地が放置された。

    自衛隊は15万人体制ですから、救援に行かなかったことと観閲式を掛け合わせて考えなくてよいです。

    民主党の大臣が仕事を意図的にしなかった。
    ↑↑この部分、歴史的、政治的、法的事実です。口蹄疫のときもね。

    観閲式は、末端の国民を満足させるために行う式典ではありませんので、止めろといっても通りません。目的違いです。

  6. 佐藤健 のコメント:

    >南野たけし様

    こんにちは、南野さんは文章を纏めるのが速いですね。しかも誤字脱字皆無!

    さて災害派遣に必要な自衛隊員の人数は、日本列島から台風や梅雨・秋雨前線が去るまで分かりません。心配は杞憂で終わるかもしれないし、被害続出で隊員が必要となり人員は多ければ多いほど良い場合があるかもしれません。災害救助に全く役に立たない部隊だけで構成するならともかく観閲式などの人員は予定通り確保できるとは限らないと思います。

    また事前に何処が崩壊したり冠水するかまでは分かりませんから、災害救助に向けて待機する自衛隊員は出来るだけ分散したままで置くべきです。何かの式典の開催目的でどこかの会場に集結させるのは、救出の手遅れになるリスクが高まります。

    予め秋雨前線の存在や台風の接近が分かっているなら、決して出動前に行進の予行などのせいで隊員の体力を消耗させるべきではありません。

    当然のことながら自衛隊は首相の指揮下にあるのですから、もし国民が観閲式を後回しや縮小を望んでいるなら首相の判断で止めるというのもありでしょう。
    観閲式に限りませんが、不測の事態に対して政治家の判断で臨機応変に予算執行の停止と付け替えをしたらいいと思います。
    まず年初に決定した予算消化ありきで、足りないと補正予算という段取りでは税金も勿体無いですし、人を余計に振り回すのも詰まらないです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です