高校無償化は学校関係者のための補助金に化ける

今年度から高校授業料無償化が始まった。公立高校の授業料は文字通り無料、私立高校には公立高校の生徒の負担減少分に相当する額が私立高校に直接払われ、その分授業料が値下げされるという仕組みだ。

制度を導入した瞬間は高校生のいる家庭の負担減が狙い通り実現するだろう。当初は注目されることもあって不正がやりにくい。
しかし、しばらくして授業内容や学校設備の更新そして教職員の給料の見直しを機に家庭の負担減分がウヤムヤにされてしまうのではないだろうか。

例えば無償化政策によって公立高校が一切授業料を家庭に請求しなくなっても、授業数を減らしたり内容を「安物」に変えてしまえば、それはもう無償化というより単なる劣化に過ぎない。
また私立高校が理事長以下すべての職員の給料を徐々に増やしていき、再び授業料を値上げすれば家庭の取り分だったはずのお金は学校関係者の懐に入ることになる。
当初の目的どおり家庭の負担のみ減らすことを、今後どうやって保証するのだろうか。

現在朝鮮学校を無償化の対象にするかどうか揉めている。北朝鮮の体制を賛美している内容が問題視されたり、お金が北朝鮮政府に流れている疑いも晴れない。
確かに朝鮮学校の授業内容も会計も問題にすべきだと思うが、他の学校もその点は同様に厳しく問われるべきである。税金が流れ込む団体はすべて、会計を明白にするべきだ。あるいは政府の支配が及ばなければならない。でなければ遅かれ早かれ腐敗していくだろう。

公の支配に属しない団体を経由させて家庭の金銭的負担緩和をねらうより、子ども手当のように直接家庭に給付する方が学校関係者に横取りされる危険が無くていい。

カテゴリー: 教育 タグ: パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です