スペースシャトルの退役に伴い、日本人宇宙飛行士がアメリカから日本へ拠点を移す。
立川理事長は「訓練だけでなく、新しい実験装置の開発への助言など、幅広く宇宙開発に貢献してもらいたい」と期待を語った
(毎日新聞)
そもそも日本人の宇宙飛行士を養成するという目的を掲げることは必要なのだろうか。
日本は、スペースシャトルのような有人飛行を伴う宇宙開発を独自に進めているわけではない。だから日本人の宇宙飛行士を養成したところで、活躍できるのは将来もアメリカやロシアの意向次第である。
もし宇宙空間での実験を希望するなら、アメリカやロシアに全面的な委託するという手もあるはずだ。準備に必要な助言も彼らに求めればいい。
客観的に見れば日本人の宇宙飛行士の候補者とは、アメリカが日本に宇宙開発の資金を分担させる為の「お客さん」のようにしか思えない。宇宙飛行士養成は「接待」の一部というところだ。
かつて日本の気象衛星が故障し、アメリカの衛星から情報を譲ってもらったことがあったと思う。今年は、北朝鮮を監視する情報収集衛星が故障し復旧を断念した。
政府は日本人の宇宙飛行士を養成することより、日本の周辺領域をカバーする衛星網の整備に全力を尽くすべきではないだろうか。