トキの国内繁殖は今しなけらばならないのか

■トキは日本から全滅しても困らない
4日環境省はトキの放鳥再開に向けて、14羽を順化ケージに移した。今年3月にテンが侵入してトキ9羽を失ったケージの4千万円を掛けた改修が7月に済んだ。

トキの保護は「種の保存法」を根拠に行われている。しかし、2003年に日本産のトキが絶滅したのに中国産のトキを持ち込んでまで今繁殖させる必要性が分からない。

中国産のトキなら、中国国内で繁殖が進んでおり1000羽を超える生息数に達しているらしい。中国が「トキの種の保存」に成功しつつあるのだ。あえて日本が中国産の種の保存に煩う意義が分からない。

トキの保護は大きな負担だ。まず、繁殖事業は税金の支出を伴う。
そして繁殖地近くの農家に対し、農薬の使用制限や繁殖後の農作物への被害の可能性がある。そもそも農業と野生動物との共存は難しい。

トキが日本列島の殆どの地域で姿を消して随分時間が経過しているが、人間にとって何か不都合になったことがあるだろうか。
それでも日本列島にトキの存在があった方がよいなら、将来日本の山間地人口がさらに減少し、かつ中国のトキがありふれた鳥になったときこそ繁殖に相応しい時期だと思う。

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