物価下落に対応した年金額引き下げは損か

■物価下落に応じた引き下げだけなら高齢者は得だ

高齢者は年金のみに生活を頼っている訳ではなく、預金を中心としたとした金融資産を他の世代より多く保有し、それを生活費に当てることができる。
よって物価下落に応じて年金支給額を下げたとしても、デフレの進行は高齢者の預貯金の価値を上げることになり高齢者の生活は豊かになる。

菅首相は公的年金の支給額据え置きを検討するよう指示したようだ。しかし年金額は物価変動に対応するというのは法定であり、野党が過半数を参院で占めている以上与党だけでは法改正は進まない。

「年金支給額引き下げは、国民うけが悪く、民主党内では来年4月の統一地方選を念頭に据え置きを求める声があったことに加え、首相は総額約1500億円の減額によるデフレを懸念していた。」(12/18産経新聞)

政府の歳出規模は麻生政権から膨れ上がったままであるし、歳出した現金の行き先が高齢者であろうが企業であろうが景気に影響があるとは思えない。所得補償を受けはじめた農家を含めどの主体に現金が向かっても同じことだろう。

■結局年金債務でいずれ増税

年金への国費負担だけでなく、医療・介護などを含めた社会保障関係の歳出は年を追うごとに膨張して行く。そして政府の赤字は拡大の一途である。
年金額を物価の下落に反して守ったところで、後に来る増税額が大きくなるだけである。

年金額を維持して得をするのは、せいぜい余命があと数年の人ではないか。
いずれ増税によって国の財政の帳尻を合わせなければならない日がやってくるはずである。恐らく消費税による増税で年金受給者にもしわ寄せが来る。年金額の物価に対応した引き下げとは違って、当然の保有している預金を消費するときにも負担が掛かる。
物価下落に逆らった年金額の維持など実に小手先だけの対応でしかないのだ。

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