ムダの多い東北地方の高速道路無料化

22日、大畠章宏国土交通相が高速道路料金「休日上限1000円」を廃止することを表明した。現在実施している高速道路無料化実験も凍結、予定していた「平日上限2000円」への値下げも止めるという。
しかし一方で、震災復興対策として東北地方の高速道路料金を無料化することを前向きに検討しているらしい。
震災復興の為に東北の高速道路を利用する者へ金銭的利益を与えるというのは、的を外している。

■東北の高速道路を利用する人のうち、被災者は一部に過ぎない
東日本大震災で甚大な被害を受けているのは、青森から千葉にかけての太平洋沿岸である。津波による破壊と、福島第一原発の放射能漏れ事故による著しい汚染は東北地方の一部である。
東北地方の大部分の住民は津波も受けず放射能汚染の度合いも関東地方と変わらず、どちらかと言えば「被災者を助けてあげる」側ではないか。彼らの高速道路の利用を税金で補填してやる意味など無い。

そんな金があるなら、故郷に財産を残したまま避難せざる得なくなった福島第一原発周辺の住民に対し賠償金の仮払いを即実行すべきだ。

■原発を減らした日本は尚更石油の使い方を見直さなければならない
震災にかかわらず、日本は地球温暖化防止のためCO2排出削減を迫られていた。そもそもクルマの利用を促進する政策は間違っている。
この度の原発事故によって幾つかの原発を失ったので代替の発電の為さらに化石資源を余計に燃やす羽目になってしまった。
よってエネルギー効率の悪い「マイカー利用」は以前にも増して抑え込まなければいけない。

高速道路無料化とは、被災したかどうかは関係なく以前から使用していた人そして自動車燃料を供給する側(石油会社や産油国)とってのタナボタなのだ。

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