13日宮城県は、東日本大震災のために集まった義援金を配分することを決定した。死者・行方不明者一人当たり35万円、住宅の全壊でで35万円、半壊なら18万円交付すると言う。
当たり前だが居なくなった本人には、今後の生活費は掛からないに決まっている。義援金の配分には死亡・行方不明以外の基準が必要では無いか。
■死者・行方不明者一人当たりという基準では「前向き」と言えない
死者に掛かる費用としては葬式代が上げられるが、もし高齢者ならばやがて遅かれ早かれ訪れる死のために葬式の費用を残してあるのが普通だろう。例え現金が無くても持ち主の居なくなった宅地を処分して捻出できるかもしれない。
また残された遺族が震災前から亡くなった人と家計を別にして生活を送っていたなら(または震災を免れていたなら)、親族の死をお金で埋め合わせるのは「ズレている」対策である。
■被災世帯の子供の数を最も重要視すべき
問題は死んだ人自身よりも、死んだ人が残した生き延びている扶養家族である。
子供をひとり残して死んだ場合もあれば、3人ということもあろう。どの世帯も一律に死者の数を基準でお金を配られるのは、今後の生活実態に沿わない。
地震の被害について子供は全く責められない立場であるはずだ。子供こそ社会全体無条件に守るに相応しい存在である。
震災の責任は多かれ少なかれ大人にある。日ごろからの準備、政治的関心そして当日の行動など様々な点で反省点が上げられる。
大人だけなら何より自分の財産を処分して生活を再建すべきでないだろうか。
義捐金って何?
全国から送られたお金。 送られた方たちは、被災された人たち(すべて)の役に立って欲しいと思って
送ってくれたのだと思います。実際は、亡くなった人 家が全壊、半壊の方にしかいきわたっていません。
もちろんその方々に配分するのは、当たり前だと思います。 でも、家があっても被災はしているのです。
避難している人たちは、配給はすぐに頂けても、家に避難している人たちは何人家族でも1人分だけしか貰えなかったり。家は一部損壊です。隣は半壊、全壊です。不公平だと思います。
仕事も失いました。そう言う人たちはどう生活すればよいのでしょうか?
>猪股一実様
はじめまして。コメント有難うございます。
自宅の全壊半壊のため数週間の避難所暮らしとその後の仮設住宅生活を送るよりも、一部損壊・義援金なしでも自宅暮らしが継続できる立場の方がまだましなような気がしますが。
それはともかく、家の損壊を基準に義援金の支給額が決まるのは不公平だと思います。猪股さんのように比較的地震の揺れに強い家を建てた人など災害への準備を多少なりともしてきた人が救済から漏れ、手厚い救済を受けている人の中に備えを怠った人が含まれているのは不公平です。
この度の震災で集まった義援金の総額が約2900億円です。全壊半壊戸数が約30万戸です。仮に死亡した人の遺族には一切義援金の給付をしないとします。全壊・半壊に一部損壊・浸水・消失を加えると、被災戸数は90万戸を超えます。一戸当たりに分配できるのは32万円ほどです。
一部損壊等の世帯を義援金の分配に加えれば不公平感は無くなりますが、そもそも集まった義援金の総額では、住宅の再建や早急な再就職を期待できません。
この度の震災の被害額を埋めるには数千億円集まった義援金を持ってしても足りません。記事にも書きましたが、義援金配分には死んだ人が残した(未成年の)子を基準にするのが一番よいのではないでしょうか。彼らの生活の再建こそ最優先すべきだと思います。