政府専用機というムダ

天皇や首相が公務で海外に渡航する際に使用されてきた政府専用機「ボーイング747-400型」2機が数年後に退役する見通しになった。整備を委託してきた日本航空が747型機の退役を進めているため、もはやその能力を維持できなくなったからだ。
当の政府専用機は実際のところ、輸送には年十数回しか使われてないという極めて低い稼動数。そしてこの「ジャンボジェット」の政府専用機は緊急事態に海外の邦人を保護する目的も持ち合わせているが、その巨体で一度に輸送できるのはわずか150名だけという。
大型旅客機を基にした政府専用機の運用はムダが多いため、維持不可能な環境を迎えるのを待たず即廃止すべきではないだろうか。

あらかじめ決定している行事への要人の渡航には、民間機のチャーター便で間に合うであろう。民間の保有なら政府が借りていないときも、当然商売で乗員と機体が有効利用される。
またチャーター便を確保する時間的余裕のないという理由だけなら、小型のジェット機の保有で済むはずである。

海外の危険地域からの邦人の脱出には、航空自衛隊の保有する空中給油・輸送機KC-767Jが使えそうだ。「給油」と名の付く名称を持っているが、200名も人員を輸送できる。速度、航続距離もジャンボジェットの政府専用機を超える能力を持っている。航空自衛隊は既に4機を取得している。

この政府専用機B-747の維持こそ国の税金の無駄遣いの象徴的存在だ。

カテゴリー: 財政 タグ: パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です