原発事故から考えるTPP早期締結の必要性

福島第一原子力発電所事故による放射能汚染で、福島県を中心とした農家・畜産業者が生産物の廃棄を余儀なくされている。
事故による賠償額は兆単位に上ると見られ、一次的には東京電力か国が責任を負う。ただし何れにせよ電力料金や税額に跳ね返り、結局は広く国民の負担にならざる得ない。
もし貿易の自由化が農産物・畜産物にもずっと以前から及んでいたなら、お世辞にも国際的な競争力があるとは言えないこれらの業界は遥かに規模が小さかったはずだ。経済的価値の低い彼らの商売を補償することにはならなかっただろう。

東日本大震災復興を優先するため、例外なき関税撤廃を是とするTPP参加判断を先送りにするのが政治的流れになっている。

しかし外国製品の輸入で代替されるような産業は、至急淘汰された方が今後何かしらの事故に起因する補償問題を避ける為に良いのではないか。本来消費者から求められていない産業に対し保護・補償をする羽目に陥るというのは社会全体の観点からはムダ以外の何物でもない。

震災の復興とは、家や家族を失った人の居場所の確保である。被災地でもないところの過保護に通じる貿易障壁の維持は有害無益だ。

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原発事故から考えるTPP早期締結の必要性 への6件のフィードバック

  1. ぼぼ のコメント:

    はぁ?どんなロジックで語ってんだよ。死ねクズ。

  2. 冷酷すぎねーか? のコメント:

    あなたがどんな立派なお方か知りませんが、『経済的価値の低い彼らの商売』?
    『本来消費者から求められていない産業に対し保護・補償をする羽目』?
    経済的・金銭的な視点でしか価値を見出せないのですか?
    三橋氏や中野氏と違い、あなたの論には日本国民の幸せを願う気持ち、
    優しさが微塵も感じられません。
    だから、あなたには三橋氏や中野氏のような賛同者が殆ど居ないのです。

    政治ブログなんてタイトルやめてください。
    冷酷、無慈悲な人に政治を語って欲しくない。
    有害無益です。

  3. 佐藤健 のコメント:

    >冷酷すぎねーか?様

    はじめまして、コメントをありがとうございます。

    保護されている分野の仕事に対し私が冷酷な態度を取っていると言われれば、そうだと思います。
    しかし商売とは最終的に「他人」との間で、「金銭」で清算するものです。商売に対し金銭的な視点でのみ価値を見出すのは正しいと思います。

  4. 冷酷すぎねーか? のコメント:

    あなたが、企業経営者であれば私は投資します。
    金銭的に儲けて、配当して欲しいから冷酷なまでに拝金主義者のリーダーは大歓迎です。
    あなたが、政治家なら絶対に投票しません。
    商売と政治は違います。
    損得勘定で冷酷に非効率な産業を絶滅させる考えは支持できません。
    生産性の低い業種が苦しんでも、一部の国際競争力のある企業が育てば
    幸せな国だとは思いません。
    三橋氏や中野氏は出来るだけ国民全体が幸せになる方法を説いておられます。
    そこが、あなたとの違いです。支持者の多い理由です。
    あなたの考えを色々読ませていただきましたが、やはり心を打たれませんでした。

    最後に、タイトルを商売ブログに変えることをお勧めします。

    ありがとうございました。

  5. popi のコメント:

    はじめまして、ちょっと以前の記事で恐れ入りますが投稿させていただきます。
    わたしは少し前にTPPのことを知りました。中野氏や三橋氏の明快な論調になるほどと思わされ、TPPには反対でしたが、賛成派の意見も知らねばと思いネットをさまよっているところです。
    こちらのブログを拝見し、「自由化は消費者にとって最大限の利益を生むからTPPを進めるべき」という意見にもかなりの説得力を感じました。
    ただ気になった部分もありました。「自由化による淘汰、産業構造の変化の痛みに果たして日本が耐えられるのか」という点です。
    またその痛みの緩和に政府が関与すべきなのか、すべき場合に日本の政府(政治家)にそれが可能なのか。
    政治の不作為や無駄な介入によって自由化はしたが、新たな産業が育たず痛みだけが残った、などという事態にならないかが心配です。
    欧米並みに成果主義を求めながら正社員、パートタイマー間の待遇差を放置したり、サービス残業が当たり前のひどい現状を考えると、国民全体がきちんとメリットを受けられるのか、という疑問がぬぐえません。

  6. 佐藤健 のコメント:

    >popi様

    はじめまして、ご投稿ありがとうございます。

    自由化に伴う痛みは、数百万人の労働者とその家族に及ぶでしょう。その激痛は第一次産業を中心とした集落の衰退を後押しします。先祖から受け継いできた多くの物を放棄させるという耐え難い決断を彼らに強いる可能性が高いです。

    しかし諸外国が産業構造の変化の痛みを受けとめながらも自由な経済活動を継続すれば、産業全体では力をつけていきます。他方痛みに耐えられないからといって日本だけ自由化を避けていたら、消費者が不利益を被るだけではなく比較的強かった産業の足まで引っ張ることになるはずです。「痛み」を避けることでは、日本の豊かさの維持に繋がりません。

    自由化による一部の産業の淘汰を受容する大前提で、貧困対策をするべきだと思います。

    なお日本の人口は21世紀半ばまでに約2千万人消滅します。外国製品の輸入で代替できる国内の産業は、消滅することこそ自然かつ望ましいことではないでしょうか。世の中をもっと便利にする産業が新しく生まれてくればそれに越した事はありませんが、とにかく労働力人口の大幅な減少はほぼ確定的なので新しい産業が育たないまま廃業だけ続出するというのも仕方のないことです。

    popiさんのご指摘の労働環境の問題の件ですが、世界には日本国内より遥かに劣悪な労働条件で耐えている人々が無数に存在しますから、日本が彼らと同様の仕事を先進国だけ格段に良い待遇で維持することは難しいと思います。正社員とパートタイマーの待遇差が問題なら、パートタイマーの待遇を上げるのではなく正社員の待遇を下げるとか、サービス残業が問題なら、今までの給与水準を下げて浮いたお金を残業代として支払う(要は受け取り総額は以前と同じ!)ことぐらいしか出来ない気がしますが。

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