民主党党首選と外国人参政権

外国人の参加は国政を左右するのか

民主党の党首選が実質総理を決めることから、党首選の投票権を持つ民主党員に外国人がなれることを問題視する向きがある。憲法違反とまで言う人もいる。

しかし、もともと総理になる資格たる衆議院議員の選挙において立候補者も投票権者も日本人であることが要求されている。
そして日本人の中だけで選んだ衆議院議員を熱心に応援する外国人はいったい幾らいるだろうか。
在日外国人を全て合わせても約220万人ほど。国籍も来日した理由もまちまち。彼らが党首選を通じても国政に与える影響は微小ではないか。
そして今回の民主党の党首選について言えば、一票の価値が国会議員と地方議員に偏重しており、党員の持つ票の価値は低い。

日本の総人口の2%程度の人数に過ぎない彼らの影響力におののくくらいなら、むしろ毎回国政選挙で何千万人も投票権を棄権する日本人がいることを大いに非難するべきではないか。
投票率が下がるほど、候補者は特定の団体の「組織票」に頼るようになる。
外国人などという曖昧な括りより、会社、業界団体、労組、宗教団体の方がはるかに国民の気持ちと乖離した利益を主張すると思う。

棄権こそが、他人への白紙委任でしかない危険な行為なのだ。

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民主党党首選と外国人参政権 への6件のフィードバック

  1. 通行人 のコメント:

    政治は、外国人を完全排除して、内国人だけの空間を作り、内国人だけが提案、議論、採決して進めていくものです。これが世界共通ルールです。米国、カナダ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オーストラリアは、外国人参政権を認めていません。

    内国人の選挙棄権は自由意思であり、外国人が参加する・しないとは別の話題です。相互関連しません。

    少数派だから大勢に影響を与えないというお考えであれば、政治に関する基礎知識を知らなすぎると言わざるを得ません。少数派こそが決定権を握るのです。よく好例としてあげられるのが、完全比例代表制(=得票数の比率が議席になる)を採用するイスラエルの国会です。必ず連立内閣に入る極右または極左に政局が振り回され、物事が動きません。あるいは強い措置を取りすぎてしまう欠点がある。

    最近の日本でも好例があります。普天間の件で社民党が好き勝手に動くのを民主党が制することができず、国民の圧倒的大多数からひんしゅくをかいました。社民党を選んだのではないと。しかし民主にはなすすべがなかった。

    日頃の日本国内の選挙でも、数百から数十の票で選挙の当落が決する事例は、もう全国に数え切れないほどあります。

    また、一度外国人の参政権を認めてしまうと、将来移民が増えて人口構成が変わったとき、外国人が日本の行く末を悪い方向にゆがめる危険を阻止する方法がありません。悪意を持つ外国人に、日本が引きずられることになります。

    従って、「少数派だから構わない」という考え方は、政治の基礎をご存じない方の戯言なのです。

  2. 佐藤健 のコメント:

    >通行人様

    はじめまして。
    コメントを残して頂き有難うございます。

    仰るとおり、有権者の棄権と外国人参政権の問題は別です。影響力という観点で並べて論じました。
    仮に約220万人の在日外国人全てが内心に悪意を持っていたとします。しかし彼らが政党の党首選を通じて日本の政治を母国の利益のために影響を与えようとしても、1億人の日本人有権者が選挙権を行使して阻止できると思います。
    それでも政治が一部の勢力によっていいようにされてしまうのは、「内国人の選挙棄権という自由意思」のせいではないでしょうか。
    少数議席の政党が決定権を握るのは、「少数派こそ」だからという訳でなく、少数派を挟んで対峙する複数の政党同士の軋轢がさらに大きい場合です。
    選挙権を行使しないという自由意思を持つ人が毎回総選挙で3千万人、そして参院選で4千万人もいることの方が、民主党の党首選の制度よりずっと危険で嘆かわしいと思います。

    私も国内政治に対する外国人の影響を多少は危惧していますが、だからといって内国人が選挙権(そして政党党首選挙の投票権)」を独占すれば済むとは思いません。
    在日外国人の存在が日本の政治の混乱の元にならないためにもっと重要なのは、日本へ連れ込んで日本人のやりたがらなくなった仕事を相変わらずの悪い待遇でやらせるのを禁止すること、また来日当初仕事を確保していても失業等で自立した生活が困難になったら速やかに母国へ帰ってもらうことだと思います。こき使えば日本社会に必ず反感を持つでしょうし、日本の生活保護を容易に適用したらとにかくお金を貰う為だけの来日が増えるでしょう。
    選挙権の有無より、在日外国人の置かれた環境や総人数(特に同一出身国・文化圏の場合)の方が国内政治を揺るがす根本的な問題をはらんでいる考えています。

  3. 通行人 のコメント:

    場所がブログなので精密な議論は避けますが、植民地の政治機構であるとか、日本に限定せず世界中の選挙制度の優劣・問題点などについて、少し研究されることをお勧めします。

    また、EUの政治統合の大枠の仕組み、EUではどのような仕組みのもとでEU域内の地方参政権を相互承認しているのか、といった観点から制度設計を勉強したら、主さんのようなお考えには至らないはずです。参政権が在日韓国人の提案であることはご存じと思いますが、EUの制度設計を参考にしたら、彼らの提案理由が単に稚拙であるだけに留まらず、悪意に満ちていることがおわかりいただけると確信します。

    お若い方でいらっしゃいますか?組織内に悪意を持った人が跋扈(ばっこ)したときにどうなるか、もう少し性悪説に立って、安全な制度設計をするという考え方にたたれることを希望します。「皆で反対すれば阻止できるはずだ」という期待は、意外ともろく崩れ去るものです。

    選挙は全国区ではなく、かつ、完全比例代表制でないことを思い出してください。選挙区ごとに勝ち負けを決します。1億3千万の日本人で反対すれば、悪意を持つ少数の外国人を抑えられる、という考え方は妄想です。現行制度では、少数派が実力以上の力を持つのです。例えば公明党、小泉絶頂期の自民党、今の民主党。実際の得票数以上の議席を獲得するのが選挙です。

    外国人に参政権を与えて良いのであれば、植民地は独立しなくてよかったのです。なぜ世界中の国で外国人に参政権を与えないのが標準化しているのか、考えてみてください。

    内国人による選挙棄権を、なぜ外国人で埋め合わせようするのか、全く理解できません。なぜなら、全く別物ですから。そのような議論をする人は、立場を問わず政治学の世界にただの1人もいないと断言できます。

    具体的に今の日本について言いますと、韓国で日本人について認めている地方参政権はまやかし(ふざけたルールが一杯)。最新の世論調査で、韓国人の78%が「日本が嫌い」と答えました。中国については自国民にすら参政権を認めていない。このような集団に参政権を与えることが世界にありうるのかどうか、性悪説に立って警戒すべきでしょう。

    長くなってしまいました。

  4. 佐藤健 のコメント:

    >通行人様

    再びのご訪問有難うございます。長文のコメントも大歓迎です。

    さて、私が選挙制度の問題点について下調べが足りない点については認めます。
    また政治学という学問については全くの無知ですが、その世界で内国人の投票棄権と外国人参政権を絡めて論じることはないというのも分かる気がします。

    しかし政党の党首選に外国人が投票できる点を問題視するなら、3千万、4千万人にのぼる棄権について毎回の国政選挙でもっと嘆くべきだと連想するのは決しておかしいことだと思いません。

    参政権は外国人には認められない重要な国民の権利です。それをたくさんの有権者が眠られておけば、少数派である一部の悪意ある団体の影響に政治を晒すことになります。「内国人の棄権は自由意思」で済ましていいのでしょうか?

    悪意ある少数派(内国人外国人問わず)の政治的野心を牽制するのは、多数の投票行動あってのみ可能です。相手が少数派のまま決定権を握るに至ったとしても、こちらが少数派でよい訳はありません。やはり多数がいいはずです。

    何千万人もの投票権棄権(≒無関心)が、日本の政治の停滞と一部の圧力団体の跋扈を許している最も大きな要因だと思わずにはいられません。

    なお在日外国人の公民権を制限したり政治献金を禁止しても、彼らの政治的影響力は残るのではないでしょうか。旺盛な経済活動をしているならその活動地域や取引先を通じて力を発揮するでしょう。宗教団体の教祖の信者に対する力たるものはもっと凄いに違いありません。
    それを抑止するのは、結局利害関係の薄い全国の大半の有権者の投票だと思います。この観点でも何千万人の投票権の棄権は困った現象だと思います。

    通行人さん、よろしければ是非今後もお立ち寄りくださいませ。お願いします。

  5. 通行人 のコメント:

    こんにちは。私が通りすがりにバーっと書き殴ったことについて、ご丁寧にお返事いただいており、恐縮いたします。

    日本人有権者の棄権を減らすには、(1)投票しなかった人の次年度の所得税を増税するとか、(2)投票の義務性を高める(一部の共産圏が昔そうだったように、投票しない人を警察が追い詰める)、方法があると思います。

    「選挙と国会運営という政治ゲーム」について中学、高校で丁寧に教える方法も有効だと思いますが、効果が現れるまでに時間がかかりますね。

    ただ、あまり投票率にこだわるのに意味はないと私は思います。というのは、衆愚政治、ポピュリズムという言葉が存在するように、大衆は賢者ではないからです。例えば、演技と扇動が上手な人が出てくると、大衆はそちらに流される。ヒトラーとか、最近の日本ではコイズミとか。知識のない末端国民の票はタレント議員に集まります。大衆の選択が必ずしも正解とはならない。

  6. 佐藤健 のコメント:

    >通行人様

    こんにちは。
    こちらこそ当ブログを気にかけていただき有難うございます。

    選挙権の棄権を減らす具体的方法や衆愚政治について指摘されてしまうと返す言葉がありません。(所詮私のこぼした不満は、会社への人事の不満と大して変わらない弱いものですから)

    衆愚政治といえば、与党が日銀に不況の責任を問うことや円高対策が為替介入頼みなんていう現状もそれに当りそうです。

    現在の日銀総裁の白川氏は、まだ(野党だったころの)民主党が選んだようなものなのに、よくもまあ国会であれほど公然と日銀の金融政策ばかりに責任を声高に言うよと思います。
    自民党を始めとした多くの野党も金融緩和を求める点で同じであり、マスコミも政治の動きや日銀の出方を伝えるだけで、対案のある批判はありません。

    経常黒字が続いていればどうしたって円高に振れてしまいます。逆にアメリカは赤字から抜け出す気配がまるでありません。結局政府のドル買い介入は、長期的には政府(国民)の財産を毀損するだけでしょう。
    根本的には日本国内の一部の産業の淘汰という運命から目を逸らす私たち国民が一番悪いですね。

    通行人さん、コメント有難うございました。
    また機会がありましたらよろしくお願いします。

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