農林水産省の食料安全保障 不測時における取り組み

APEC開催が迫った頃からTPP(環太平洋戦略的経済提携協定)が話題になっているが、農業分野の関税引き下げが見込まれるゆえ政治家の間でTPP参加への賛否が分かれている。

TPP参加を反対する側の言い分が「食料安全保障」である。
彼らは国民に対し安定的に食料を供給するために、食料を平時からなるべく国内で自給すべきだという主張をする。

では、そもそも海外からの輸入が途絶えた場合、国民全ての食料を国内生産で確保するのは可能なのか。

農林水産省が、不測時における取り組みとして想定した「熱量効率を最大化した場合の国内農業生産による供給可能量」という試算がある。
国内の農地で何の作物をどれだけの割合で生産すれば国民の必要カロリーを満たせるのかをまとめている。
http://www.maff.go.jp/j/keikaku/k_aratana/pdf/neturyou_kouritu.pdf

試算は3パターン上げられているが、国民一人当たり2000kcal以上摂取できるようにするための共通点がある。
●コメに替わって、サツマイモやジャガイモの類が主食になる。
●休耕地のみならず、水田の一部がイモ類の栽培地に転換される。
●野菜・果実の生産は、それぞれ現状の1/3、1/2.5しか生産できない。
●牛乳・乳製品・肉類・鶏卵などは現状の1/4~1/7しか生産できない。

端的に言って畜産業の存在は食料安全保障という観点からすると、大部分は邪魔になる。そして1億2千万人の人口を養うことが出来るのは、コメでなくイモなのだ。

食料不足が生じた際の備えとして、既存の農業や畜産業をそのまま保護しておくのは無駄が多いのではないだろうか。
必要なのは、即農地に転用できる状態の土地、水、そしてタネイモなのだから。

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