東京の銃砲店がストライキ

東京の一部の銃砲店が経営悪化を訴えるために12月4日、5日の二日間休業するという。
猟銃の取得が銃刀法改正のため一層困難になり、売り上げが激減していると主張しているようだ。

お客を門前払いするストライキという手法では、とても今後の商売の繁盛するとは思えない。もっともお客が少なすぎてほとんど何ら影響力を持たないのだろう。

銃砲店が問題視している銃刀法の改正は、長崎で2007年に起きた散弾銃乱射事件がきっかけである。猟銃所持申請や免許更新の際に精神科の診断そして免許更新前に毎回技能講習を義務付けるようになった。

ではこれらの新しい規制で猟銃による犯罪を効果的に抑止できるかといえば疑問ではある。
しかし取得そのものが困難で、国民の間から猟銃の所持が減少すればそれによって銃による犯罪そして事故は減ることはあっても増えはしないだろう。

銃砲店は、銃刀法改正が狩猟や有害鳥獣の駆除までも阻害しているという。
しかし新たに義務付けられた技能講習は半日で終わる程度のもの。医師による診断も精神科という制限は無かったものの以前から必要だった。困難といえば診察してくれる「精神科医」を近所で見つけることぐらいである。

かつて狩猟ブームと言われるほど時期があった。昭和50年頃まである。
猟銃(散弾銃・ライフル銃)を使う狩猟免許(第1種)所持者数は昭和51年で50万人以上に上った。
ブームが去った今では十数万人に過ぎない。狩猟や射撃をやめる人が出れば所持していた銃も他人に譲られる。

銃砲店業界の衰退の本質とは、かれこれ30年以上も続く狩猟や射撃人口の減少なのだ。
また銃砲業界のために散弾銃の流通を増やす政策に転じるなど以ての外ではないだろうか。
社会にとって大事なのは獣害を効率よく抑止することであって、単に狩猟・射撃人口を増やすことではないのだから。

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東京の銃砲店がストライキ への12件のフィードバック

  1. 銃が人を殺すのではない。人が人を殺すのだ。 のコメント:

    まるで合法的に銃の所持許可を得た人全てが間違いなく犯罪を犯す、というような論調ですね。

  2. 佐藤健 のコメント:

    >銃が人を殺すのではない。人が人を殺すのだ。様

    はじめまして、コメント有難うございます。
    私の記事が余りにも下手なようですね。
    銃の所持を完全に自由にしても大部分の人は犯罪に使わないでしょう。しかし銃の流通は少ないほど事件・事故が少なくて済むはずです。
    銃が社会からどうしても必要とされるのは、獣害対策の場面だと思います。それでもなるべく少ない人員で野生動物を駆除できればそれに越したことはありません。
    娯楽としての射撃は、別に禁止されても社会が成り立たたない訳ではないでしょう。

  3. 銃が人を殺すのではない。人が人を殺すのだ。 のコメント:

    娯楽といっても射撃というのはオリンピック種目でもあるのですが。

    ならばゴルフや野球も必要ないですね。クラブやバットが凶器として犯罪に使用されることもありますし。
    低俗で子供に悪影響を与えるバラエティ番組も必要ないですね。
    個人的には真っ先に嗜好品であるタバコをなくしてほしいですけどね。

    あなたの趣味は何ですか?娯楽というのは得てして社会に無駄なものですよ。

  4. 佐藤健 のコメント:

    >銃が人を殺すのではない。人が人を殺すのだ。様

    こんばんは。
    銃の危険性と射撃の楽しみを天秤にかけて、もし一層の制限や禁止が過半数の国民的合意ならそれでいいと思います。

  5. 銃が人を殺すのではない。人が人を殺すのだ。 のコメント:

    何のために銃を無くしたいんですか?
    日本中から銃が無くなったら凶悪犯罪が無くなるんですか?

    銃など使わずともあなたの両手で人は殺せるんですよ。

  6. 庄司 誠 のコメント:

    不景気な現代こそ、娯楽は必要なのではないでしょうか。
    他人の楽しみに対して、意見するのもどうかと…
    既得権を侵してまで行政指導もできないでしょう。
    一番の策は、危うきには近づかないのが得策ですね。

    しかし射撃というのは、お金もかかるのでしょうね。
    かつてBB弾を飛ばす玩具がありましたが、なんかの事件で全面禁止になりました。
    なのにまだ街内では、公然と販売しています。
    世の中、そんなものですよ。

  7. 佐藤健 のコメント:

    >庄司 誠様

    はじめまして、コメント有難うございます。
    他人の趣味にどうこう言うのは大人げなかったですね。

    ただ射撃を楽しむのに、自宅に銃や玉を保管しておく必要はないと思います。
    せめて玉だけでも、現地(射撃場)で当日使うだけ調達するとか、猟の期間が終了したら残った玉は全て射撃場で撃ち尽くすようにして自宅保管を制限すると事故・事件が随分減ると思います。
    計画的な犯罪は防げませんが、飲み屋で酔っ払ってケンカになり家から散弾銃を持ち出すなんてことはかなり抑止出来るのではないでしょうか。

  8. 田舎猟師 のコメント:

    近所に銃砲店が無く弾を買うよりも買いに行く経費の方が高く付く今日この頃、都会ではどうか知らんが田舎では、田畑を守らなければならない。警察や自衛隊の鉄砲は人を殺す為に所持している。猟師は獣を殺す為に持っている。人里に出てきた熊を誰が殺してくれるのか、田舎では猟師も絶滅の危機にさらされている。先祖代々守ってきた農地を自分の代で潰す訳には行かない。国を上げて圃場整備をしておいてその農地を放作して都会に行った者、田舎で生活をしたことの無いものが、言うべき問題ではない。貴方が田畑を守ってくれるのか?医療機関の減少に伴い精神病院も少ない中、遠方まで出かけ、診断書も保険外で高額な請求をされる。田舎では都会と違い所得も少なく非常に痛い貴方はその苦しみがわかっているのか。

  9. 佐藤健 のコメント:

    >田舎猟師様

    はじめまして、実際に辺境で獣の増殖と戦っている方からコメントを頂き恐縮です。
    田舎猟師さんのように誰かが野生と人間の生活圏の境界で獣を殺す必要があります。

    逆に娯楽目的で都会の住宅内に、鉄砲や玉を保管しておく必要はありません。
    もちろん銃砲店業界繁盛の為にというのは、もってのほかです。

    田舎猟師さんにご教示頂きたいのですが、猟期以外で熊や鹿や猪そしてサルなどから村を守る場合自宅に何発ぐらいの在庫が必要なのでしょうか。
    よろしくお願いします。

  10. 庄司 誠 のコメント:

    ◎佐藤健 さま

    コメ返し、ありがとうございます。
    >自宅に銃や玉を保管しておく必要はない
    名案ですね。
    自宅に弾が無ければ、世田谷の暴発事件も起こらなかったと思います。
    亡くなった二歳の子、事故を起こしてしまった五歳の子。
    銃さえなければ、こんな悲しみを負う事は無かったでしょう。
    所持していた父親が一番理解し、また後悔していることでしょう。
    「銃さえなければ、わが子は死ななかった。」

    他に、
    >警察や自衛隊の鉄砲は人を殺す為に所持している。
    何ですか?これは?
    警察官や自衛官は国民の生命と財産守る為に所持を許されています。

    >人里に出てきた熊を誰が殺してくれるのか
    飲み屋に出てきた気に入らない人間は、どうするのですかね?

    >所得も少なく
    あらら?
    銀行にはその猟銃、持って行かないで欲しいですね。(笑)
    銀行にいく時は、通帳と印鑑ですよ~。
    猟銃と装弾じゃないですよ~。

  11. 田舎猟師 のコメント:

    佐藤様
    意見を聞いていただき幸いですし、失礼な文章で申し訳ありません。
    猪、鹿、熊、川鵜、ヒヨドリ、ムクドリと、猟師は獲物に応じ数種類の散弾を所持しなければなりません。大型獣用で10発単位、鳥類で25発単位で購入します。又、警察の指導の下、射撃練習を射撃場でしなければなりません。クレーは1ラウンド50発の弾が必要ですので、近くに銃砲店が無い場合、どうしても買いだめせざるを得ません。
    実際、猟師の仲間でも、多くの散弾を自宅保管することは、嫌がります。
    私も一業種の繁栄の為、どうのこうのいうのは間違いであり、自由経済の下、力の無いもの、すたれてゆくものはしょうがないと思います。近い将来、弾を個人輸入しなければならない時代がくるかも知れません。代わりに自宅保管の弾が増える事になるかも知れません。

    又11月から2月までの狩猟期間は私は猪狩りのみでありますので多種多様な弾を購入する必要はありませんが、有害駆除は地元猟友会が地元自治体から依頼をうけてするものであり、数種類の散弾を必要としますので、どうしても保管数は増えます
    又、駆除期間が終了すれば、残弾処理をしに射撃場にて、適切に処理をしています。(猟期前練習として射撃に使用)

  12. 佐藤健 のコメント:

    >田舎猟師様

    こんにちは、お願いしていたご教示有難うございます。

    「有害駆除」の為に数種類の散弾を用意する必要があるとは思い至りませした。都会で暮らしていると、ごくたまに熊やサルの出没のニュースが流れるくらいですから、鳥類やキツネのような小動物までは「想定外」でした。流通の都合で販売単位が決まるということもあるでしょうし、そもそも動く相手に一発必中というわけには行きませんね。

    「今すぐ何処何処へ来てくれ!」と言うような依頼に即応するなら、自宅保管は仕方ないですね。しかし法律を変えて関係者間の譲渡を緩やかにすれば、予め決まっていた日にする駆除は自治体が前日に代表者へ弾を贈与、後日残った弾を回収という方法もありそうです。(こんなこと書いていると、「猟師によって、所有する鉄砲に合う弾や使用したい弾の好みは様々なんだ!」との田舎猟師さんの声が聞こえてくる気もしますが)

    今後田舎猟師さん達の有害駆除の作業が、少しでも実行し易い制度になることを願っています。
    コメントありがとうございました。

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